サンタプレゼントパーク

SANTA CLAUS

世界のサンタと不思議な大冒険です。

   「マロース、ロチアとべファーナさんは、どんなサンタなの?」

  「それじゃあ続けよう。次のサンタさんはね、寒い国(ロシア)の人で、名前はマロ   ースというんだよ。」
そういって、水色の帽子と服を着た人形を手に載せてくれました。 
なるほど服は、サンタクロースの服の形によく似ていますが、雪の結晶の形をした大きなボタンが3つついていて、それは帽子にもついていました。顔は、少し赤くなっていますが、きっとウオッカ(きついお酒)でも飲み過ぎたのでしょう。

  「この人が、マロースおじさんね。」妹は、2つの人形を見比べていいました。

  「でも・・・サンタさんて、おじいさんばかりなの?」

  「いやいや、子供のサンタだっているんだよ。」
次に見たのは、白いマントを着て長い三つ編みをした女の子の人形で、名前をロチアといい、手には花かごを持っていました。

  「わあ、かわいい。女の子のサンタさんもいるのね。」

  「この子はね、お花が大好きなんだよ。」

  「人形じゃあなかったら、きっとお友達になれたのに。」

  「ははは、人形でも、お友達になりたいという気持ちは、通じるものだよ。」
そう言ってニコラス神父は、次の人形を出してくれました。その人形は、まあるいメガネをかけて大きな帽子をかぶり、手にはホウキを持っていました。

  「魔法使いみたいだけど、かわいいおばあさんね。」

  「イタリアの地方のサンタで、名前はベファーナというんだ。少し、あわてものなん   だよ。」
妹は、もらった人形を一つ一つ大事にスカートのポケットに入れていました。

   
人形でも、
友達になりたいという気持は、通じるものだよ。

 
  
 2013.12.24~25発表
クリスマスイブのパーティーで、
女の子が神父様からもらった10人のお人形は、
本当は、世界のサンタさんでした。
今夜のうちに、
世界中にプレゼントを届けなくてはなりません。
女の子とお兄さんも、
世界のサンタさんを助けるために、
一緒に空へ飛び立ちます!
・・・無事にプレゼントは届くのでしょうか?


この物語は、「旭川サンタプレゼントパーク」によるオリジナルストーリーです。
当物語の構成・文章・写真・画像・イラスト等の無断転載及び使用を禁じます。
(1998.3.31作  作者 寿 実氏)

  「クリスマスパーティー」
  「サンタクロースのお人形」
  「マロース、ロチアとべファーナさんは、どんなサンタなの?」
  「マダム・ノエル、ファザークリスマスの次のお人形は・・・・・!」
  「もらった10人のお人形さん」
  「時計が12時になりました・・・」
  「私達は、世界のサンタです。メリークリスマス!」
  「クリスマス・イヴの夜」
  「世界のサンタからのプレゼント」
  「世界中に届くプレゼントの秘密」
  「サンタを信じる子供たち」
  「クリスマスの朝」